2021/08/16

【代表ブログ】法人設立諸手続きについての備忘録

つばめソリューションは2021年6月に法人化しました。いわゆる個人事業主の「法人成り」というやつです。

もともと法人化することを目的に仕事に励んでいた、というわけではなく、できることが増え、仕事も増え、関わる人も増えていった中で、きちんと責任を持ちつつ生み出す価値を更に大きくしていくためには、自然と法人化するのが最適という結論になった、という感じです。

そして当たり前ですが、法人化するには面倒な諸手続きが必要になります。実際に自らそれらを整えていった中で、ググっても出てこないノウハウがたくさんあったので、備忘録として残しておきます。

1.会社設立手続きを専門家にお願いする or 自分でやる?

まずここが悩みどころでした。手続きに関わる書類の準備等がどのくらい難易度高いのか、判断つかなかったからです。ただ、私の場合はウェブ制作やデザインという検討事項の少なめな事業であったことに加え個人事業の段階で事業内容や業務の環境などの情報は揃っていたので、ひょっとしたら自分でもある程度できるかも?と思いました。

そんな中、会計システムとして活用していた会計freeeの関連サービスに「freee会社設立」というものがあることを知りました。

freee会社設立

これは、定款(ていかん)など会社設立に必要な書類の作成や、行政書士とのやりとりなどを簡単な質問項目に答えるだけで進めてくれるサービスです。

無料で開始できるため、試しに入力してみたら、「あ、これで十分じゃないか?」となりました。とても分かりやすく、迷うこと無く手続きを進めていくことができます。

また、司法書士などの専門家に直接依頼するよりも、10万円以上コストを抑えることもできるとのことでした。

freee会社設立を使ったときのコスト例

早速申し込んで基本的な手続きを済ませ、出来上がった定款を公証人役場に持参、承認いただき、法務局に提出という流れでしたが、全てスムーズに行きました。急いでやれば数週間で完了すると思います。つばめの場合は設立日を6月1日にしたかったため、あえてゆっくりやりました。

もちろん業態や事業規模にもよるとは思いますので、小規模法人成りの例ということで。

2.印鑑をどう用意する?

会社設立には印鑑が必要です。印鑑レスな社会は私としても望んでいるところですが、現実にはまだまだ必要。印鑑の種類も、一般的には「実印」「銀行印」「角印」と3種類用意するのが望ましいとされています。

ひとつでも良さそうではありますが、全ての書類に、法的に正式な印と認められた(印鑑届を提出するため)実印を使うのはリスクがある。そのため、それぞれを分けることが推奨されているみたいです。

なので、必要か不必要かで言ったら、上記3種の印鑑は必要という判断になりました。

ちなみに上記の会社設立freeeの中には、ハンコ作成サービスも含まれています(別途料金2万円が必要)。注文してみたのですが、届いてみると個人的にはあまりしっくりくるものでは無かったのです。ちょっと安っぽいというか、テンション上がらないというか。個人事業のときに使っていた格安の実印のほうがしっかりした感じでした。

そこでもっとしっかりしたものを作ろうと、今度は地域のハンコ屋さんを調べてみました。しかし立派なものだと手彫りでは一本数万円以上もするとのこと。そこまでは必要ないだろうと思いました。

ならば、と通販で購入することに。色々な選択肢がありましたが、私は「印鑑の匠ドットコム」を選びました。

フォントや記載内容を選択し、印影を確認できるところが安心することができました。価格もセットで2万円くらい。ケースも付き、送付もスピーディで満足できました。

実際に届いた印鑑セット。真っ赤な布が風格を感じさせる・・・?

freeeの印鑑は処分することになってしまいましたが、これからずっと付き合っていく印鑑なので、モヤモヤし続けるよりは良かったと思っています。

3.資本金をいくらにする?

これも悩みました。1円から株式会社を作れる時代です。

ちなみに資本金は、定款等に記載され、多くの人の目に止まることになります。融資や契約の際にはチェックされ、どのくらい信頼性のある会社なのかの判断材料のひとつとなるそうです。

一方で、運転資金はいくらでも後から補充できることや、資本金の大小が会社の評価に直結する時代ではない、という意見もありました。そこで、まずは数カ月分の運転資金かつポケットマネーで無理なく捻出できる範囲で決めることにしました。

決めた金額は300万円。

300万円の札束はそれなりにボリュームありました

会社設立前に個人の銀行口座にまとめて入金し、通帳にその記録を取り会社設立申請時に提出します。

手持ちの口座から300万円かき集めたのですが、引き出す際に「何に使うのか?」と結構しつこく聞かれ(振り込め詐欺対策のためか)、また投資の営業にもあいました。残念ながら会社の運転資金になるため、お断りしましたが。

そして私はひとつ勘違いをしていました。

この資本金は、会社の口座にずっと保管して置かねばならないのかと思い込んでいたのです。そんなことはなく、資本金は運転資金としてどんどん活用してOKとのことでした。基本的すぎる質問だからか、どうググってもそのような説明が見つからず、会社経営している父に聞いて初めて知りました。

4.税理士、社労士などとの契約は必要?

これも悩みました。検討したのは以下。

  1. 税理士さん
    地元の税理士さんか、それともクラウドサービスに強い遠方の税理士さんか。それともfreeeを使って自分でやるか?
  2. 社労士さん
    同じく人事労務freeeを使って自分でやるか?
  3. 弁護士さん
    そもそもどんなときに必要になるか?

まず(1)税理士については、数社を比較検討しました。

条件としては、

  • フットワークが軽く、時代についていけるアンテナ感度を持っていること
  • freee会計を活用できること
  • 直接会って会社経営などについてのアドバイスがもらえること

freeeの公認税理士一覧もチェックし、オンライン特化型の税理士にも惹かれたのですが、たまたま問い合わせをした税理士さんの、メールのやり取りを見る限りあまり親身になって対応してくれなそうな雰囲気がとてもひっかかりました。きっとスピーディに数をこなさなければならないビジネスモデルなのでしょう。あと、栃木という立地の問題か、選択肢が極めて少なかったです。

一方で地域の税理士さんはフットワーク軽い動きが期待できず、freee会計のことも知らない方が多そうでした。また、税理士さんは一度契約すると乗り換えに相当労力がかかることを仲間の会社で見ていたため、慎重に選びたいと考えました。

そんな中、士業ネットワークの広い方から紹介を受けた地域の税理士事務所さんを知りました。

》税理士法人 長谷川会計事務所

早速訪問し話を聞いてみたところ、歴史があり「税理士法人格」を持つしっかりした事務所ながら、若々しい雰囲気で、クラウドサービスを活用したやり取りも積極的に対応してくれそう。私達が事業立ち上げ時ということを考慮し、費用面も考慮していただけるとのことでした。

つばめソリューションの会計は、なるべくリアルタイムで資金の出入りを把握したいためクラウド会計システム(freee会計)を使い、記帳も石川みずから行っています。普通は記帳からまるっとお任せすることが多いようですが、私の場合は、自らの学びを深める意味も込めて記帳や会計システムのオペレーションは自分でやってみたいという思いがありました。それを理解し、対面も含めてもっともサポートしていたけそうなのが、こちらの税理士事務所さんでした。

といってもまだ不安があったので、まずは個人の確定申告業務をスポットでお願いしてみました。全く問題なく、とても親身になっていただいたことに感激し、安心して法人化以降の顧問契約をスタートさせてもらった、という流れです。

この出会いに、とても満足しています。

また長谷川会計さんからのアドバイスで社労士さんとも契約しました。行政に対する諸手続きと、雇用契約など人事労務に関する仕組みの整備、人事関係の助成金申請など、自ら行うにはよくわからないことを代行していただいています。費用もそれほどではなく、自分で色々対応して時間をかけるよりも、コストメリットもあると判断しました。

弁護士さんについても検討したのですが、現状のつばめソリューションの事業は訴訟等のリスクが少ないであろうと判断し、またコスト面とのバランスなどを考慮し、一旦見送りとしました。しかし、本格的な契約書の作成や訴訟となったときの対応などは、自分たちでは難しいことも相談させていただく中で理解できました。いずれ、責任の重い案件が増えてきた際にまた相談させていただく予定です。

結論:専門家との契約の必要性

法人化して、フルタイムを含めて複数名雇用して会計にも関わって思うのは、会計や労務関係の手続きを自ら行うと、それだけで忙殺されてしまうだけのボリュームがあるということです。

会計や労務は、それなりに勉強すれば小規模な事業体ならクラウドサービスを活用することにより自分たちでもこなせる様になってきましたが、元来それらを得意とする人がいるならいいですが、そうでなければなるべく専門家にまかせて(ウチの場合はハイブリッドですが)、自分たちは自分たちにしかできないより利益を生む活動に集中すべきだと感じています。ミスが起きていないか安心にも繋がりますし。

なので、結論としては、事業の効率的な発展を考えたときにはぜひ契約すべきという感じです。

ちなみに個人事業主だったころは・・・

個人事業主だったころは、すべて石川が会計freeeと人事労務freeeを使うことで、なんとかこなせていました。簿記の知識ゼロからでしたが、freeeのヘルプとかを読みながら入力して実践で試行錯誤するので十分でした。

ちなみに法人化することで引き続きfreeeを活用していますが、ライセンスは別ものになります。(同じ「つばめソリューション」でも個人事業と法人は別組織)

設定などの移行は可能ですが、個人事業のときは手探りで設定を行っていたため、税理士さん社労士さんと相談しながらほとんどイチから設定しなおすことにしました。

まとめ

ということで、法人化するにあたって悩みつつクリアしてきたことをいくつかまとめてみました。試行錯誤ではありましたが、なんとかすべてうまく行きました。

今は最新の情報がたくさんネットにあふれていますし、特に経営面についてはfreeeやMFクラウド会計のナレッジベースは本当に分かりやすくて役に立ちました。多分、本を買って読み込むより、必要に応じて検索できる分、これらのほうが有用だと感じています。

》バックオフィス基礎知識 freee

》会計の基礎知識 MFクラウド会計

これで手続き関係が完了し、やっとスタートラインに立てた状態かな、という感じです。