PFU Happy Hacking Keyboadとは
これまで、「Logicool KX800 MX Keys」「東プレ Realforce」の紹介をしてきましたが、今回はPFU Happy Hacking Keyboad(以下、HHKB)です。
最初に申し上げますと、今回紹介している3つのキーボードの中で、石川はHHKBだけは常用していません。というのが、少し癖が強く、使いこなすのが難しかったからです。しかし、強烈なファンを増やしている大人気キーボードであるのも事実で、いつか使いこなしたいとも思っています。
特徴は極めてコンパクトで合理的なキー配列とカスタマイズ性、そして極上のキータッチです。
HHKBの特徴
私が試したのは、HHKBのフラッグシップモデル「HHKB Professional HYBRID Type-S(日本語配列)」。
写真を見ていただけるとわかるのですが、キーがぎゅっと詰まっていて全く無駄のないデザインになっています。通常のキーボードにあるようなキーが省略されていたり、配置も特殊なものになっています。
これは、タッチタイピング(ブラインドタッチ)を行う方がホームポジションに置いた手をなるべく移動することなく、あらゆる操作ができるように工夫された配置になっているからです。
存在しないキーは、ControlキーやFnキーとのコンビネーションによって使用できるようになります。その結果、狭い範囲にあるキーだけであらゆる操作ができるのが大きな特徴です。
なお、Controlキーが赤いのは公式オプションを使ったカスタムです。
それにも関連するのですが、キーのコンビネーションのカスタマイズです。専用アプリによるカスタマイズがとても柔軟で、コンビネーションのためのキーの組み合わせも幅広く設定することができます。
HHKBはカスタマイズして自分好みに育てていくキーボードであり、それに慣れてしまうと他のキーボードが使えなくなるほどの魅力があると言います。
また、キータッチも極上です。
前回取り上げたRealForceの東プレが製造する「静電容量無接点方式キースイッチ」が使われているからです。つまり、キータッチはRealForceととても似ていて、極めてスムーズで心地いい打鍵感が味わえるのが特徴。ただ、なぜかわかりませんが、個人的にはHHKBの方が感触が良いと感じます。
いずれにしても、キータッチは最高クラスなのは間違いありません。
コンパクトな筐体も魅力です。
大柄で重たいRealForceと比べて、とてもスマートで持ち運びもラクラク。ストロークの深いキーなので厚みはそこそこありますが、キーが省略されていることもあり全体的にはとてもコンパクト。机上にあまりものを置きたくないミニマリストにもピッタリです。
なおBluetoothにも対応しています。バッテリーは乾電池式です。
HHKBの欠点
実は今回ご紹介した3つのうち、最も玄人好みとも言えるのがこのHHKBです。
使いこなすには、まずその独特のキー配置が大きな難関になります。例えばキーボードの上部に並んでいるはずのファンクションキーもありませんし、テンキーもありません。日本語モデルではカーソルキーはありますが、英語モデルにはそれもありません。
そして、専用アプリでキーマッピングを設定するのもハードルが高い。しかしカスタマイズをすればするほど便利になっていくのがこのキーボードであるため、避けて通れない部分ではあります。
もうひとつ、個人的に使いづらいと思ったのが、自動電源OFF機能。HHKBは30分使用しないと自動的に電源がOFFになるのですが、起動するにはその度に電源ボタンを長押ししないといけません。これはとても面倒臭い。
なお、設定でこの機能を止めることも可能ですが、電池の消費は早まりますので一長一短です。もしくは有線接続で利用する手もあります。
せめて軽いタッチでONにできるような電源が付いていたらいいのにな、と思いました。
HHKBはこんな人におすすめ
こだわりの省スペース高級キーボードHHKB。向いているのは以下のような人です。
・タッチタイピング(ブラインドタッチ)を駆使する方
・カスタマイズして自分好みのキーボードにしたい方
・コンパクトで上質なかっこいいキーボードを使いたい方
英語キー配列も用意されており、プログラマの方には特におすすめです。